風が鳴いた日

すべてのいのりを
あのかけていく
少年と少女にたくすのです

草木にほんとうがみえなくても
季節がそれをしっている

すべてのことばを
あつめてみると
ひとは自然にかえるのです

ながれていく水と
すいこめれていく水

あふれでる光と
とじていく光

わたしたちが
ここがいいのだと思ったから
それにせかいはこたえるのです

あのゆるやかな午後と
みちたりた悲しみは
てのひらに仕合わせとして芽吹くのです