無言 時計の刻む 時の音 無自覚にかんじる 夜の深まり 四角い部屋に 細い糸が垂れ下がり だれかが その糸の行方を見守っている 無表情でみつめ 大袈裟に嗤う 一度放たれた言葉は 抵抗をもたずに 地上へ落ちる なによりも鋭く なによりもやわらかく どこよりも輝き どこよりも暗い たとえそれが突発的なものでも 感じ取った言葉は 反芻し増幅し やがて現実へと 変容する 醜いまでの暴力に変えて ひとり ただひとりとなって