山と山のあいだを
通り抜けて
遠くに街がみえる
軽自動車の屋根には
雨のおとが甲高く響き
まるで子等のかけっこ
強弱を繰り返す
今日の雨
ぶつかっては消える
雨つぶの波紋
やはり宇宙はこんなにも近くにあって
否定と肯定を続けていくのだ
今日の雨はなかなかしぶといな
シャイなんて云ってられない
やり残した主張はあるだろうか
見えない景色を映せたのだろうか
ぶつかっては消える
いくつもの雨のいろ
環境はどこからでも開かれていき
緊張と脱力を歩んでいくのだ
新調した長靴が
喜んでいる
雨をオトモダチにして
雨がオトモダチをよんで