平日のバスタオルは忙しなく見える。ハンガーにぶら下がり、もしくはボリュームを持って畳まれて。午後の風に揺れても忙しなく、ぶら下がり。
が、休日のバスタオルはたおやかな日差しのなかを、ゆったりと漂う。
まるで春の形容だ。
いい香りがするのだろう。さぞ柔らかいのだろう。想像が感覚にまで及ぶ。
休日のバスタオル。ただそれだけで、救われる日があってもいい。