夕闇

昨日、夕暮れを抱いた

泣きながら

少し怒りながら

まるで絵画のようだね

諭すように

促すように

はるか彼方に記憶が

あぐらをかいていて

噴水は空気中で分解される

人々の隙間に入り込んで

出てこない気でいる

昨日、夕暮れを抱いた

ぼくの胸から一日が離れていく

まるで短編映画のようだね

だれもいないのに

ぼくは大きく頷いて蒸発した

広大な青を含んだ空を見つめて