昨日の一歩、明日の二歩。 一歩だけ 外に出てみる てのひらを空に向け 風をぺろりと舐めてみた 先月は秋の終わりの味がした 先週は冬の寒々とした味 今日は薄く冷ややかな舌触り もうすでに昨日を置き去りにした さみしさにも似た空気の流れ 捉えどころのない色模様 各々の心持ちを吐露することを 望んでいる空の奥行き やがてまた一歩踏み出そうとする 嬉々とした表情で 光に向かって歩んでいくのだ