ときが流れていく

あのさ、充実って本当かな

ときの刻んでいく速度って一定だよ

誰かすごく偉い人が言ってた

あれ、偉い人は英雄かな

それとも正義かな

なにかを変えようとした人

いや、なにも変えなかった人

風が部屋の横を抜けていくんだ

自分たちの通る場所を探すみたいに

戦場にも風が吹いたのかな

雨は止んだのかな

涙は見えたのかな

それとも、なにもなかったのかな

ねえ、ぼくらは

ぼくら自身をおそれて

分けて、囲んで

見えるはずないのに

百も九十九も

意味があるからこそ

色が生まれていくのに

なにも見えないからこそ

ぼくらは眠るのに

ねえ、目を閉じたら朝だよ

太陽はどっちに見えるかな

忘れて変わっていくのは

こわいことじゃないんだよ

ほら、太陽が昨日をあらってくれる