秋の風

秋に聴くギターの音色に名を付けよう。

そして、行き交う人々の温度に触れよう。

葉が紅く染まり、あるいは黄色に染まり、

見に行くのか。

はたして、そこにあるものの変化なのか。

秋という季節に染まった僕ら。

違いが生まれた社会への一歩。

右から左に抜けていく風に、

方向感覚と哀愁の感情を加える。

明日以降に日々が移っていく。

毎日の位置を自分で見極めながら、

季節の色を見つけるのだった。

食事と会話を後回しにして、

風に名をつけるのだった。

こうして、秋に染まっていく。