再び

人々の生きる足音が
建造物の隙間から漏れ
苛立と不安が
乱反射するように混ざり合い
僕は喧噪という
音の中に取り残された

立場は想いを遠ざけるようで
個人的感情などという
他愛もない
一部を切り捨て
ただ飛び散る真四角の
映像、数字、音

帰る場所は
最初からなかった
壊す必要
壊れる必要
あらゆる想いのなかで
再び訪れる
閉じ込められるあの感覚

音が音を連れてくる
無が無を増幅させる

そして閉じる
形容することなく
ありのまま
なにも触れられずに
閉じ込められる