満員電車 黄緑色をした液体が ぼくの目の前にぽとりと落ち それを認めたくないと 頑なに動かず 息ひとつせず しかし、鼓動は モールス信号のように速く 汗が脇に滲むのを感じ 夢であれ夢であれ と願うのと同時に またぽとりと落ちる そんなことが頭のなかで繰り返し流れ 満員電車をより窮屈なものにさせる