仮のものとして

うごめく感情の最中に僕らの殻は作られる

そして蘇る

車の窓ガラスの向こうにいる虫とその奥にいる鳥

思い出すときっとそれは現実なのだ

傷ついた心と池の水に映る自分の影は

とてもよく似ている

行き交う人々の顔を記憶している暇などないのだけど

ひとつひとつの描写が僕のなかで明確な記憶として

反射して繰り返される

そうなのかもしれないし

そうでないのかもしれない

そこにいるのか知れないが

あなたのままにと想いを残す

生きているのかもしれない

眠っているのかもしれない

愛しているのかもしれない

滅びるのかもしれない

かもしれない

のなかに永遠と生き続ける

非凡なこと

非凡なこと

なのかもしれない