はじめましての連続

きみが云ったこと
よく晴れていて
窓から子供の遊ぶ声が聞こえたりして
朝食のヨーグルトが残っている
はじめましてのきみの顔

ぼくが思ったこと
一日中こもり
空気に降り注ぐように雨が降り
長くなり過ぎた前髪
はじめましてのぼくのかなしみ

あの日誓ったこと
風が強く吹いた
遠くに見えるぼくらの街
それは過ぎ去った他愛もないこと
はじめましてのあの日の誓い

今日が始まったこと
明け方から雪が降って
それは今日を白くさせた
かなしみも怒りも白くなり
はじめましての今日のそれから

昨日があったこと
夕食のスープに交通渋滞
あるのは感情よりも出来事で
流れていくよりは飽和していく
はじめましての昨日の記憶

そこに愛があったこと
ふたりの手は繋がれて
人混みにも紛れない感触
今は蓄積されていく愛の標に
はじめましてのはじめまして